2007年3月20日

中国における未通関輸入貨物の積み戻し方法制定について

外地から中国に輸入された未通関貨物の全部あるいは一部を国外に積み戻す手続き等について規定した中華人民共和国税関総署令第156号《輸入貨物の 即時積み戻し管理方法》が2007年4月1日から施行されます。

この規則は、貨物が外地から陸揚げ後、通関手続きを終える前に、その輸入された貨物に関して荷受人・荷送人が全部あるいは一部を即時国外に積み戻す申請をする場合、或いは税関が国家の関係する規定の下で積戻しを要求する場合に適用され、下記のうちいずれかに該当する場合、 当事者が直属の税関(もしくはその管轄下の税関)に「輸入貨物の即時積み戻し」申請を行なう事ができるとしています。

1. 国家貿易管理政策の調整により、荷受人が通関に必要な書類を準備できないもの
2. 錯誤や揚げ間違い及び貨物のOVERFLOWによるもので、荷送人もしくはCARRIERが書面による証明を提供できるもの
3. 荷送人と荷受人の双方が積み戻しに合意して、双方積戻しに合意した旨の書面による証明を提供できるもの
4. 貿易取引が紛糾した場合に、裁判所の判決書や仲裁機構の仲裁決定書・或いは無争議の有効な貨物の所有権証明書(B/Lなどの事)を提供できるもの
5. ダメージを受けた貨物或いは国家検査・検疫を不合格の貨物で、国家検査検疫部門が荷受人の申請に基いて発行した検査証明文書を提供できるもの

「輸入貨物の即時積み戻し」の申請は、当該貨物を輸送してきた輸送手段(船舶・航空機)が中国に入国手続きを経て入国した後、税関の輸入許可前に、当事者より書面形式にて輸入貨物の所轄税関に申請されるものである。
当事者は税関に「輸入貨物の即時積み戻し」の申請をする時には、税関より「輸入貨物の即時積み戻し申請書」の交付を受け、輸入の実際の状況を証明する契約書・INVOICE・PACKING LIST・申告した貨物の税関申告書・B/LあるいはMANIFEST等の関連書類を準備し、上記の申請理由に合致する証明文書、及び税関が当事者に提供するように要求したその他の書類を提出せねばならない。

尚、この規則は、未通関貨物を対象としたものですが、陸揚げ地で保税運送手続きを終了している場合には適用できません。この場合は、一般の積み戻し手続き が必要となります。

中華人民共和国税関総署令第156号
http://www.customs.gov.cn/YWStaticPage/419/506023b4.htm


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